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競艇を始める時、まず突き当たるのが「舟券の種類が多すぎて何を買ったらいいのかわからない」という悩みだ。単勝、複勝、枠連、二連単、二連複、三連単、三連複——7種類もある。どれを選ぶかで回収率も難易度も全然違う。
競艇歴15年の私からすれば、初心者が最初に買うべき舟券と、中級者になってから狙うべき舟券は明確に分かれている。この記事では、7種類それぞれの仕組み、期待値、そして「あなたが今どれを買うべきか」まで、実例を交えて解説する。
競艇の舟券7種類と基本分類
競艇の舟券は大きく3つのグループに分かれている。単式(1着を当てる)→ 複式(着順の組み合わせ)→ 三連系(3着までの正確な順番)。このピラミッド構造を理解するだけで、自分に合った舟券がが見えてくる。
| 分類 | 舟券種類 | 的中条件 | 売上比率 |
|---|---|---|---|
| 単式 | 単勝 | 1着の艇を当てる | 約15% |
| 複勝 | 1着〜3着のどれかの艇 | 約20% | |
| 枠連 | 1着と2着の枠番号 | 約10% | |
| 複式 | 二連単 | 1着・2着の艇を正確な順番で | 約25% |
| 二連複 | 1着・2着の艇(順番は関係なし) | 約15% | |
| 三連系 | 三連単 | 1着・2着・3着の艇を正確に | 約12% |
| 三連複 | 1着・2着・3着の艇(順番は関係なし) | 約8% |

ちなみに、競艇場の売上全体の約7割が二連単に集中している。つまり最も人気で、最も難易度の高い舟券だということだ。
単式3種類:初心者向けの基本系
単勝(たんしょう)
的中条件: 1着になる艇を当てる
配当の目安: 100円が150〜300円程度(高い時は500円超も)
最もシンプルな舟券。1着が何番の艇か、それだけを当てる。実は競艇の舟券の中で最も配当が渋いのが単勝だ。人気の艇が1着になると、100円賭けても10円くらいの利益にしかならないこともある。
その代わり、的中しやすい。イン1着率が高い大村競艇場では、1番艇(インスタートの艇)に単勝を入れるだけで、かなりの確率で的中する。
単勝が活躍する場面: 圧倒的に強い艇が走っている時。例えば、A1級の一流選手がいい位置から出た時は、単勝でも十分利益になる。

複勝(ふくしょう)
的中条件: 1着〜3着のどれかの艇を当てる
配当の目安: 100円が110〜200円程度
「1着」に限らず「3着以内」で的中する。単勝の3倍近く的中しやすいが、その分配当は小さい。
ここが重要なポイントだ。複勝は「的中率」と「配当」のバランスが最も取れている。初心者が資金管理を学ぶなら、複勝から始めるのが最適だと思っている。なぜなら、複勝なら「勘で買っても結構当たる」からだ。
100円を10レース複勝で買って、5〜6レース的中させる——こういう体験が、予想の精度を上げるトレーニングになる。

枠連(わくれん)
的中条件: 1着と2着の枠番号を当てる
配当の目安: 100円が200〜600円程度
「艇番号」ではなく「枠番号」という点が味噌だ。競艇は1番から6番の艇があるが、これが6つの枠(A〜F、または1〜6の枠番)に割り当てられる。
1番艇と2番艇がいつも同じ枠にいるわけではない。だから、枠連は「艇の力」よりも「枠番の相性」を見る必要がある。例えば、イン(1枠)とその外側(2枠)の相性は水面によって大きく変わる。
正直なところ、枠連は予想が難しい舟券の部類に入る。なぜなら、枠番と艇の組み合わせが毎レース変わるからだ。初心者には不向きだと言えます。
複式2種類:中級者向けの本格系

二連単(にれんたん)
的中条件: 1着と2着の艇を正確な順番で当てる
配当の目安: 100円が1,000〜5,000円(時には万舟も)
二連単は競艇の花形舟券だ。売上の約4分の1がこれに集中している。1着と2着を正確な順番で当てるため、難易度は格段に上がる。
例えば、1番艇が1着で2番艇が2着なら「1-2」。
これが当たる確率は、単勝で1番艇が1着になる確率の3〜5分の1程度に落ちる。その代わり、配当が大きくなるわけだ。
二連単の醍醐味: 「3-4-5」の買い目で4,200円の配当が出た時の快感は格別だ。100円で4,000円超の利益——競艇の醍醐味がここにある。
ただし、資金が限られた初心者が二連単だけを買い続けると、ほぼ負けコースに入る。理由は単純:当たる確率が低いからだ。月間を通すと、複勝で着実に勝つ方が現実的なことが多い。
二連複(にれんぷく)
的中条件: 1着と2着の艇を当てる(順番は関係なし)
配当の目安: 100円が400〜2,000円程度
二連単との違いは「順番」だ。「1-2」でも「2-1」でも的中。だから的中確率は二連単の2倍近くになる。配当は半分程度に落ちる。
二連複は意外と評判が悪い舟券だ。理由は「中途半端」だから。的中率も配当も二連単と複勝の中間くらいで、特に強みがない。
ただし、出目が荒れやすい水面では活躍する。例えば江戸川競艇場のように予想が難しい水面では、「1着と2着の艇がわかるけど、着順は自信がない」という局面が増える。そういう時の舟券が二連複だ。
三連系2種類:上級者向けの高配当系

三連単(さんれんたん)
的中条件: 1着・2着・3着の艇を正確な順番で当てる
配当の目安: 100円が3,000〜20,000円超(万舟・大万舟も珍しくない)
競艇で最も難易度が高く、最も配当が大きい舟券。1着、2着、3着——3つすべての着順を当てなければ的中しない。
確率論で考えると、6艇の中から3艇を正確な順番で選ぶのは、6×5×4=120通りある。当たる確率は非常に低い。だが、当たった時の興奮は何物にも代え難い。
「1-2-3」で12,000円の配当が出た時、100円が12,000円になる快感——これが競艇中毒者を増やす理由だと思っている。

ただし現実は厳しい。平均的な予想力なら、100円を120レース三連単で買い続けるより、複勝で確実に当て続ける方が収支がプラスになる。
三連単に関しては、詳しい買い方を別記事「競艇の三連単フォーメーション|点数計算の方法と効率的な買い方」で解説しているので参考にしてほしい。
三連複(さんれんぷく)
的中条件: 1着・2着・3着の艇を当てる(順番は関係なし)
配当の目安: 100円が1,000〜5,000円程度
三連単と同じく3着までを当てるが、順番は関係ない。確率的には三連単の6倍(120÷20=6倍)になる。その代わり配当は6分の1程度に落ちる。
正直なところ、三連複は最も不人気な舟券だ。売上比率も約8%に留まっている。理由は「中途半端」だからだ。難易度は高いのに、配当は三連単ほど大きくない。お得感がない。
ただし、複数の艇が同着の場合(着外になる可能性がある時)は三連複の出番になることもある。実際の買い目では使う機会が少ないが、知識として持っておくと良い。
初心者が最初に買うべき舟券はコレだ
ここまで7種類を解説したが、結論は明確だ。
初心者が最初に買うべき舟券は「複勝」だ。
理由は4つ。
1. 的中率が高い 複勝は3着以内なら的中する。予想が外れる確率が低いため、「勘で買っても当たる」が実現しやすい。
2. 配当が渋くない 複勝の配当は100円が110〜200円が相場だ。単勝より大きい。少ないながらも確実に利益が出る。
3. 資金管理が簡単 複勝なら、100円を10レース買っても1,000円。失敗しても許容範囲内だ。一方、三連単を同じ1,000円で買うと、すぐに資金が枯渇する。
4. 予想スキルが磨ける 複勝は「この艇が3着以内に来そう」という単純な予想から始められる。的中と外れを繰り返す中で、本当に力のある艇の見分け方が身に付く。
複勝で50レース買って、40レース以上的中させられたら、次のステップは「二連単」だ。
舟券の期待値と回収率の現実
ここで避けて通れない話をしよう。公営競技(競艇、競馬、競輪)はそもそも回収率が100%を下回るように設計されている。
競艇の場合、売上の75%が払戻金(当選金)に充てられる。つまり、25%が控除される。これを「タケ(竹)」と呼ぶ。
| 舟券種類 | 控除率 | 例(100円賭けた時) |
|---|---|---|
| 単勝 | 25% | 平均75円戻る |
| 複勝 | 25% | 平均75円戻る |
| 二連単 | 25% | 平均75円戻る |
| 三連単 | 25% | 平均75円戻る |
つまり、完全ランダムに買っても、100円賭けるたびに平均25円失う。これが競艇の現実だ。
では、どうやって勝つのか?
答えは「オッズの歪みを見つけることだ」。
例えば、A1級の一流選手がいい位置から出た場合、みんなが単勝を買う。すると単勝のオッズは100円が110円とか120円になる。一方、その選手が複勝だと、100円が105円くらいになってしまう。
この場合、複勝の方が割に合わない。単勝を選ぶべきだ。
逆に、「実は強いのに人気がない艇」を見つけた時、その艇の舟券は割に合う。100円が500円以上の配当が出ることもある。
つまり、舟券選びの本質は「配当÷当たる確率」の比較なのだ。ここまで来たら、もう初心者ではない。
よくある失敗パターンと回避策
失敗1:三連単に早期から手を出す
初心者が陥りやすい罠だ。「大金を一気に稼ぎたい」という心理から、複勝をスキップして三連単に行ってしまう。
結果は目に見えている。100レース買って、1レースも当たらない。そして資金が尽きる。
回避策: まず複勝で50レース、50%以上の的中率を目指す。それが達成できたら、次のステップに進む。焦る必要はない。
失敗2:「穴狙い」で全力投球
予想が外れた時、「次は絶対に外さない」という心理から、次のレースに全資金を投じてしまう。当たった時は快感だが、外れたら即終了だ。
回避策: 1レースに賭ける金額を「総資金の5%以下」に決める。これが資金管理の基本だ。
失敗3:「連勝」で調子に乗る
3連勝したら、4レース目は「もう勝つのは確定」という心理が働く。油断から買い目が甘くなり、外れる。
回避策: 連勝しても買い目の質は変えない。淡々と予想を続ける。プロはこれができる。アマチュアはできない。
舟券選びを究める:次のステップ
初心者向けの解説はここまでだが、これから先の道も示しておこう。
複勝で基礎を身に付けたら → 二連複(的中率と配当のバランス)→ 二連単(難易度UP、配当UP)→ 三連単(究極の難易度と配当)
これが王道コース。
ただし、すべてのレースで二連単を買う必要はない。実際のプロは「レースによって舟券を使い分ける」。
- 予想に自信がない時:複勝
- 水面が荒れていて1着2着の順番が読みやすい時:二連単
- 1着が誰か確実でも2着3着が読めない時:二連複
この柔軟性が、回収率を上げる秘訣だ。
まとめ|舟券選びは競艇予想の第一歩
競艇の舟券7種類は、それぞれ異なる難易度と配当を持っている。初心者が陥りやすい罠は「高配当に目がくらむこと」だ。
競艇で勝つには、自分の予想レベルに合った舟券を選ぶことが何より大事だ。
- 予想初級者 → 複勝
- 予想中級者 → 二連複、二連単
- 予想上級者 → 三連単、三連複(選別的)
複勝で着実に勝てるようになったら、初めて二連単に進む資格がある。そこからさらに回収率を上げるには、展示航走やモーターの見方といった、より深い知識が必要になる。
まずは複勝から始めて、50%以上の的中率を目指してほしい。それが、競艇で長く稼ぎ続けるための第一歩だと確信している。
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